2011年1月23日日曜日

iBookG3/366MHzクラムシェルモデル

昨年末に近所のジャンク屋で販売されていた、クラムシェル型のiBookです。メモリはオンボードのみで、内蔵ハードディスクは外されており、ACアダプタもなしの本体のみで販売されていました。ACアダプタは手元に使ってないのがあるのを思い出して、1500円という価格も手伝って、引き取ってしまいました。仕様的にはG3/366MHzのCPUが搭載されたモデルで、USB1.1/FireWire400が各1ポートずつ。内蔵光学ドライブはCD-ROMでした。外部ドライブを付ければDVDの再生もVLCで可能ですが、かなりのコマ落ちが発生します。
元々、このタイプは1台くらいあっても良いかと思っていたのですが、決め手になったのは前オーナーが丁寧に使っていたのか、本体が非常にきれいだった事です。iBookのクラムシェルモデルの場合、わりと白いところがくすんだり、ヤニなどで汚れたり、キートップの文字がかすれたりしていることが多いのですが、これは外観上の異常がほとんど無いきれいなモデルでした。持ち帰ってFIreWire接続のハードディスクにMacOS9のシステムフォルダを移して起動確認をしてみると、正常に起動しました。起動音もならなかったのですが、ヘッドフォンジャックからは出力がありましたので、ハードディスクを取り外した際にケーブルごと外したままになっていると判断したんですが、これが正解でした。まぁ、こういうときの作業としてはハードディスクを外すのが大前提ですから、それ以外は適当に作業しても問題はありませんし。
 
幸いにして、足りないモノはすべて手元にあったので、ハードディスクは10GBを内蔵させ、増設メモリには256MBのSIMMを取り付けました。無線LAN用のAirMacカードの入手が難しいのとわりと値が張ることから、無線LAN用にはBuffalo社のWLI-PCM-11GPを装着。アンテナの取り付けはできませんでしたが、アクセスポイントとの距離が近かったこともあり、無線LANの接続自体は問題なく行えました。余談ですが、旧型のMacのAirMacカードスロットに装着するには、AirMacカードと富士通の同等品を除けば、このWLI-PCM-11GPはベターな選択です。通信の暗号化には問題がありますが、相性他には問題はありませんから。
驚いたのは、バッテリが使用できた事です。それも、無線LANを使用した状態で1時間以上の連続運用が可能だった事で、10年選手の製品としては驚くべき事でしょう。前のオーナーがよほど丁寧に管理されたのだと思います。ちなみに、冬コミの会場でデモ機として使用しましたが、バッテリー運用時間優先で使用した事もあって、一日持ちましたわ。

2011年1月10日月曜日

レビュー:World of Warcraft: Cataclysm™ MMO Gaming Mouse その壱

Macを使っていると、やはりアップル社のマウスを使う機会が多いのですが、実は、今までずっと一つの違和感を感じていました。それは、ショップ店頭でちょっと試す程度ではあまり感じられなかったのですが、ついに判明しました。それはマウスを握る右手の薬指と小指が、常に床面をこすっていることに起因していたのです。試しに、自分が使っているマウスを軽く握ってみてください。ほとんどのPCメーカーの付属のマウスでは、前述の通りに、薬指と小指が床面に触れていると思います。マウスを動かそうとすると、多かれ少なかれ、二本の指が邪魔に感じたり、思い切って動かせなかったり、床面をこする不快感を感じてしまいます。これが、感じていた違和感の正体だったわけです。あちこちのショップ店頭で試させてもらった結果、今まではロジクール社のMX-Rマウスが一番しっくりとくる感じでした。それと、個人的にはアップル社のマウスはデザインがシンプルすぎて、今一つ好みではないのです。いわば、無駄をそぎ落とした新幹線やスーパーカーのようなデザインに見えますが、骨太な力強さという観点からは、弱々しさすら感じます。機能的にどうのと言う前に、デザインは好みではないのです。ここまでが前提です。


さて、ここで初めて登場するのが、World of Warcraft: Cataclysm™ MMO Gaming Mouseです。まず、このマウスは特定のゲームに特化したゲーミングマウスと言う事もあり、機能とは別に装飾が多くなっています。まるで甲冑を着込んだようなデザインは、新幹線のようなアップル社製マウスに対して、無骨な蒸気機関車を思い起こさせます。あえて言わせてもらえば、「だが、それが良い」。甲冑の隙間からは、内部照明が明滅しているのが分かり、これまた雰囲気を盛り上げてくれます。すっきりとしたデザインのマウスが多い中、ゲームに合わせたと言っても、こんなに大げさなデザインで、機能とは違ったところで勝負を仕掛けるこのマウスには、デザイナーの男意気すら感じます。また、握った瞬間に「これだ!」と確信したことがあります。このマウスは多ボタン型ゲーミングマウスなため、ボタンを配置する必要もあり、マウスそのものがかなり大型化しています。特に、本体右側には薬指と小指を置くことができる大型のバルジ(ふくらみ)ができています。ここにもボタンが配置されていますが、薬指と小指をのせると、爪が床面を一切こすることなく、快適に使うことができるのです。従来のマウスの操作時に感じた、移動時に爪をこする違和感は、このマウスを使うことで改善できる、できるのだ!デザイン上、無骨なデザインはぜんぜんオッケーな方は、これだけでも乗り換える価値があります。洗練されたデザインが好きなんだいと言う方は、お仕着せのマウスを使い続けてください。

機能的な部分に話を移します。まず、このマウスは別にドライバがなくても、通常のマウスとして使用することができます。ゲーミングマウスだと、単純なマウスとしても使えないケースがありますが、これはそんなことはありません。ただし、14個ものボタンがあるにも関わらず、システムで認識されるのは5ボタンまで。残りはゲーム専用と言うことで、専用ドライバをインストールして、マクロから利用します。専用ドライバについては別稿に譲りますが、よく調べるとこのマウスはマウスとHIDデバイスの二つとして認識されているようなので、認識されない9個のボタンはHIDデバイス側の制御下にあるということなのでしょう。認識される5ボタンは、システム標準でExposeの機能を割り当てることができ、マウスで各種のコントロールができます。そこで、汎用マウスドライバであるUSBOverDrive/SteerMouseをインストールして試してみました。前者では5ボタンマウスとして問題なく設定でき、ブラウザ上での「進む」「戻る」も設定できました。後者では多ボタンマウスとして認識されているようで、やはり5ボタンへの機能割り当てに問題はありませんが、HID側の9ボタンへの機能割り当てがうまくいかない感じです。マウス側の5ボタンへの機能割り当ては問題なく、ドライバの機能的にはこちらの方が上の印象があります。HIDデバイスとして認識されるならと、GamepadCompanionをインストールしてみましたが、こちらはシステム環境設定から開く際にハングアップしてしまい、使用不能でした。同機能機としてはRazer社のNagaがありますが、こちらは比較的スリムなマウスで、デザインもすっきり系なので、ちょっと好みではないのですが。

とりあえず、ゲーミングマウスの多くがMac環境での動作に不安を残す中、最低限とはいっても、まともに動作するゲーミングマウスがでてきた事は評価すべきでしょう。強いて言うならば、9個のボタンがシステム標準の機能で利用できればもっと良かったのでしょうが。