さて、ここで初めて登場するのが、World of Warcraft: Cataclysm™ MMO Gaming Mouseです。まず、このマウスは特定のゲームに特化したゲーミングマウスと言う事もあり、機能とは別に装飾が多くなっています。まるで甲冑を着込んだようなデザインは、新幹線のようなアップル社製マウスに対して、無骨な蒸気機関車を思い起こさせます。あえて言わせてもらえば、「だが、それが良い」。甲冑の隙間からは、内部照明が明滅しているのが分かり、これまた雰囲気を盛り上げてくれます。すっきりとしたデザインのマウスが多い中、ゲームに合わせたと言っても、こんなに大げさなデザインで、機能とは違ったところで勝負を仕掛けるこのマウスには、デザイナーの男意気すら感じます。また、握った瞬間に「これだ!」と確信したことがあります。このマウスは多ボタン型ゲーミングマウスなため、ボタンを配置する必要もあり、マウスそのものがかなり大型化しています。特に、本体右側には薬指と小指を置くことができる大型のバルジ(ふくらみ)ができています。ここにもボタンが配置されていますが、薬指と小指をのせると、爪が床面を一切こすることなく、快適に使うことができるのです。従来のマウスの操作時に感じた、移動時に爪をこする違和感は、このマウスを使うことで改善できる、できるのだ!デザイン上、無骨なデザインはぜんぜんオッケーな方は、これだけでも乗り換える価値があります。洗練されたデザインが好きなんだいと言う方は、お仕着せのマウスを使い続けてください。
機能的な部分に話を移します。まず、このマウスは別にドライバがなくても、通常のマウスとして使用することができます。ゲーミングマウスだと、単純なマウスとしても使えないケースがありますが、これはそんなことはありません。ただし、14個ものボタンがあるにも関わらず、システムで認識されるのは5ボタンまで。残りはゲーム専用と言うことで、専用ドライバをインストールして、マクロから利用します。専用ドライバについては別稿に譲りますが、よく調べるとこのマウスはマウスとHIDデバイスの二つとして認識されているようなので、認識されない9個のボタンはHIDデバイス側の制御下にあるということなのでしょう。認識される5ボタンは、システム標準でExposeの機能を割り当てることができ、マウスで各種のコントロールができます。そこで、汎用マウスドライバであるUSBOverDrive/SteerMouseをインストールして試してみました。前者では5ボタンマウスとして問題なく設定でき、ブラウザ上での「進む」「戻る」も設定できました。後者では多ボタンマウスとして認識されているようで、やはり5ボタンへの機能割り当てに問題はありませんが、HID側の9ボタンへの機能割り当てがうまくいかない感じです。マウス側の5ボタンへの機能割り当ては問題なく、ドライバの機能的にはこちらの方が上の印象があります。HIDデバイスとして認識されるならと、GamepadCompanionをインストールしてみましたが、こちらはシステム環境設定から開く際にハングアップしてしまい、使用不能でした。同機能機としてはRazer社のNagaがありますが、こちらは比較的スリムなマウスで、デザインもすっきり系なので、ちょっと好みではないのですが。
とりあえず、ゲーミングマウスの多くがMac環境での動作に不安を残す中、最低限とはいっても、まともに動作するゲーミングマウスがでてきた事は評価すべきでしょう。強いて言うならば、9個のボタンがシステム標準の機能で利用できればもっと良かったのでしょうが。
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